一般社団法人を使った社会保険料削減スキーム終了

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すでにニュースでも報道されている通り、日本維新の会の議員が関与している疑いが持たれている、一般社団法人を使った社会保険料削減スキームが問題視されています。

「信頼の根拠として悪用されている可能性が」自民府議が国保逃れの不正に維新議員の関与疑惑を指摘…ネットは「事実なら大爆弾」と騒然(女性自身) – Yahoo!ニュース

スキームの概要

この社会保険料削減スキームの概要を簡単に説明します。

フリーランスが国民健康保険(一般的に保険料が高く保障も薄く不利とされる)から社会保険(一般的に保障が厚く有利とされる)に入るために、一般社団法人の理事になりそこから少額の理事報酬を受け取ることで社会保険に加入するというものです。

もちろん、当該一般社団法人は利益を得るために加入したフリーランスから料金を取るわけですが、フリーランス側は一般社団法人に利用料を支払っても社会保険料の削減効果の方が大きいからメリットがあるわけです。

問題の所在

このスキームの最大の問題点は、

(1)加入したフリーランスに、一般社団法人の理事としての労働の実態がほぼ無いということ

(2)最初から社会保険料を削減することだけを目指して組まれたからくりである

という点です。

現在、国会で議論されているところですので将来的には何らかの法整備がされる可能性が高いです。

マイクロ法人はどうなのか

マイクロ法人においても社会保険料を削減することが可能という点(マイクロ法人の場合は必ずしも社保料の削減にならないこともあります)では同じなので、一般社団法人のケースと一緒にされてしまうことがありますが、両者は全く異なります。

一般社団法人マイクロ法人
労働の実態ほぼなし
(簡単なアンケート程度)
あり
(事業の内容がある)
理事・役員の責任ほぼなし
(実際には責任が伴うと考えられるが、責任なしとして広告されている)
あり
(事業に失敗すれば損失が出る。そのリスクは自らが負う)
社会保険料の削減が主な目的かYes
(社会保険料の削減が目的であることは営業資料や法人の名前から明らか)
No
(社会保険料の削減は副次的な効果にすぎない)
必ず社保料の削減になるかなるならないこともある
対価(報酬)の妥当性ない
(理事報酬と労働の内容が釣り合わない)
あり
(労働の内容とリスクがあるので報酬と釣り合う)

今後どうすべきか

まだこのようなサービスに加入していない人は今後も加入すべきではないでしょう。

既に加入してしまった人はできるだけ早いうちに撤退した方がいいでしょう。

ある程度の利益が出ている個人事業主なら、法人化してしまった方が良いでしょう。

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著者:税理士 鈴木 康寛

マイクロクラウド会計事務所所長似顔絵

大手監査法人在籍中に上場準備企業に出向して上場準備業務に従事、上場に成功。その後、上場企業の財務経理部門を経て独立開業する。自らもマイクロ法人を設立した経験を活かし『全ての人にマイクロ法人を』をモットーにマイクロ法人の素晴らしさを啓蒙中。

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