税理士が生命保険を勧める理由

2019年の税制改正が行われるまでは、法人向けの生命保険が一時保険として広く出回っていました。これは全損型の生命保険といい、払った保険料が全額損金算入できる(経費になる)ものでした。

たしかに、法人向け生命保険は税効果は高かったようですが、改正が行われたことによって今は有効性はなくなったようです。

2019年の税制改正以降、法人向け生命保険の節税効果は相当低下したにも関わらず未だに生命保険を勧めている税理士は一定程度います。それはなぜなのでしょうか。

理由1:生命保険代理店としての販売インセンティブがいいから

税理士が生命保険を販売するためには生命保険会社の代理店になる必要があります。

代理人として生命保険を販売した場合、販売した金額に応じて一定割合の手数料が生命保険会社からもらえます(もらえる手数料のことを、以下インセンティブと言います)。

インセンティブは保険契約者が保険会社に支払う保険料の約3割から7割程度になります。これは生命保険会社や、販売した保険商品によって異なります。時期やものによっては7割以上の商品もあります。

また、代理店が保険商品を販売してから1年目は上記の割合ですが、2年目以降は減少し、最終的には5年程度でゼロになります。この減少割合も生命保険会社等によって変わります。

理由2:生命保険代理店としてのノルマがあるから

代理店になった場合、年に何件などといった形で生命保険会社から代理店に販売ノルマが課されます。

このため、本来必要としてない会社にも保険商品を販売する動機が代理店には生まれてしまいます。

一定程度の税理士がノルマをこなすために保険商品を販売している可能性は否定できません。

見えない保険手数料を払っても、節税する必要があるのか?

このように保険の販売には相当高額な手数料がかかっています。

販売手数料は当然のことながら保険加入者が支払う保険料にも乗っかっています。

またこの販売手数料は保険加入者には知らされていないことが多いです。見えない保険手数料を払っても、なおその保険に加入する必要があるのか?よく考えてほしいものです。

なお、弊事務所では生命保険の代理店は一切やっておりません。多額の手数料を払ってまでする節税には意味がないとは思いませんが、それだけの資金があるなら本業に使った方が良いと思うからです。

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著者:税理士 鈴木 康寛

マイクロクラウド会計事務所所長似顔絵

大手監査法人在籍中に上場準備企業に出向して上場準備業務に従事、上場に成功。その後、上場企業の財務経理部門を経て独立開業する。自らもマイクロ法人を設立した経験を活かし『全ての人にマイクロ法人を』をモットーにマイクロ法人の素晴らしさを啓蒙中。

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