マイクロ法人のメリット・デメリット

マイクロ法人のメリット

1.累進課税が適用されなくなる

2.サラリーマンの副業(雑所得レベル)の損失でも、法人化すれば法人の他の収益と相殺ができる

3.欠損金の繰越期間が長い(個人事業なら3年だが、法人は10年)

4.個人事業とマイクロ法人の二刀流による社会保険料の節約

5.信用力アップは本当か?

6.各種節税方法が使える

この中でも最も重要なのは、「4.個人事業とマイクロ法人の二刀流による社会保険料の節約」でしょう。

なぜなら、社会保険料の削減こそが、節税よりも重要だからです。

実は、節税はいくらやっても結局は、「課税の繰り延べ」になることが殆どです。

「課税の繰り延べ」とは、今年は経費を多く計上し税金がかからなかったとしても、その分将来収益が増えてしまい、結局複数期をトータルで見れば税額は変わらないということです。税金を払うのを後ろ倒しにしただけということです。

例えば、よくある節税でベンツの4年落ち中古車を買って初年度に経費(減価償却費)を多額に計上し、その後売却するというものがあります。これも購入年度は税額が下がりますが、売却年度は逆に税額が上がるので「課税の繰り延べ」にすぎません。

これに対して、社会保険料の削減は殆どのケースで、削減した保険料が将来その分増えることがありません。つまり、「課税の繰り延べ」になることが少ないのです。だから、「4.個人事業とマイクロ法人の二刀流による社会保険料の節約」が重要になります。

マイクロ法人のデメリット

1.マイクロ法人負担の社会保険料の発生

2.法人の設立コストがかかる

3.法人の運営コストがかかる

4.代表者の自宅住所が登記で公表される

上記デメリットで最も重要なものは、「1.マイクロ法人負担の社会保険料の発生」です。

一見、メリットで言っていることと矛盾しているのでは?と思ったかもしれませんが、矛盾していません。

というのも、メリットの方で社会保険料の削減と言っているのは、個人事業とマイクロ法人の二刀流を前提とするからです。

そうではない場合は、逆にデメリットの方の社会保険料の発生が出てくるのです。

つまり、その人の置かれている環境や状況によって、メリットとデメリットが変わってくるのです。

これがマイクロ法人の怖いところです。闇雲にマイクロ法人を設立・運用すると逆効果だということです。法人を設立する前には必ず事前にシミュレーションをしておきましょう。

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著者:税理士 鈴木 康寛

マイクロクラウド会計事務所所長似顔絵

大手監査法人在籍中に上場準備企業に出向して上場準備業務に従事、上場に成功。その後、上場企業の財務経理部門を経て独立開業する。自らもマイクロ法人を設立した経験を活かし『全ての人にマイクロ法人を』をモットーにマイクロ法人の素晴らしさを啓蒙中。

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