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小規模会社にとって所得拡大促進税制は関係ない?
所得拡大促進税制は10年くらい前からある制度で、要は従業員の給与を上げたらその分減税しますよという制度です。
最近政府が賃上げに熱心なため、所得拡大促進税制について改正が行われました。
従来から所得拡大促進税制は、小規模企業にとってはあまり縁のないものでした。
というのも所得拡大促進税制は、
①家族経営をする会社
②赤字企業
にとって関係がなかったことが大きな理由です。
①家族経営をする会社にとって関係がない理由は、役員の家族が役員・従業員の場合、これらに払った給与は制度の対象外だからです。
この点については、令和6年4月以降の制度改正においても変わりません。
一方、②赤字企業は今回の税制改正によって影響を受けることになります。
従来、所得拡大促進税制は給与の額が増加してその分税額控除を受けられたとしても、赤字でそもそも支払うべき税額が発生していないならば何の意味もありませんでした。所得拡大促進税制の税額控除は黒字で税額がある場合に、税額を減額してくれるだけだっただからです。
しかし、令和6年4月以降は、所得拡大促進税制による税額控除があったものの、赤字でそもそも控除すべき税額がなかった場合、その控除できなかった税額控除を将来5年間にわたり繰り越すことができるようになりました。
このため、小規模企業でも家族以外の従業員がいる場合は、今年からは関係がある制度として忘れずに確定申告時に所得拡大促進税制の別表を付けて申告したほうがいいでしょう。
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